ギャラリー日記

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6月23日 台湾の客様

今朝自宅に台湾のお客様からたくさんのマンゴーが送られてきた。
先週もマンゴーを台湾のお客様が画廊に送ってくださった。
もう一人大変お世話になっている台湾のお客様もマンゴーを送るとの連絡をいただいた。
台湾はマンゴーの季節なのだろう。

何度も書いたが台湾の客様は実に親切で細やかな気遣いをしてくださる。
画廊も自宅も台湾からいただいた土産物で溢れかえっている。
お茶にカラスミ、パイナップルケーキはたまる一方である。
台湾で喉を痛めるとすぐに皆さんがのどの薬を持ってきてくださる。
マスクも次々と送ってくださった。

台湾の画廊やお客様はコロナで今しばらくは日本に来れないのだが、メールで毎日展覧会以外でも何かしら作品の購入をしてくださっている。
ありがたいことで、作品はみな秋の台北アートフェアの時にお渡しすることになっているのだが、お金は全て先に送ってくださるし、ここ何年かは値切ることもしなくなった。

支払いが遅くなったり、値切る方は画廊でも優先順位が低くなり、いい作品が入ってもまずは綺麗に買ってくださる方を優先することになる。
日本のお客様も値切る人はまずいないが、以前は韓国や中国、台湾の人は値切るのが当たり前で、その上支払いも遅い方が多く戸惑ったことがあったが、今はそういうこともなくなり、 もし値切る方がいれば、丁重にお断りをすることにしている。

そんなこともあって、今画廊は台湾の客様への依存度が高くなり、台湾に足を向けては寝れなくなっている。
コロナ禍も台湾はうまく押さえ込んでいて、経済もうまく回っているのだろう。

秋のアート台北でみなさんにお会いすることになるが、今度はご馳走攻めの毎日が続く。
初めて韓国に行った時も大歓迎で、毎晩のご馳走攻めで、借金してでも韓国の人はお客様を歓待すると聞いて驚いたことがあったが、台湾の方はそれ以上である。

四方八方頭を下げても下げ足りないくらいなのだが、こうした時期にあって台湾様様の毎日である。


6月20日A 牧野永美子展

GT2では牧野永美子個展が同時に始まる。
こちらも立体で鍛金をメーンにFRP、木材などを使い、擬人化されたエイや鶴、山羊などが並ぶ。



6月20日@ 三木サチコ展

FRPに彩色した立体作品が並ぶ。

「TWINS?」のタイトル通りにそれぞれに対になる作品なのだが展示では離れ離れに置かれている。

素材のFRPとは繊維強化プラスチックというもので、丈夫で軽く防水効果もありバスタブや船の船体などに使われることが多い。
三木の手で彩色することでFRPの表面は磁器のようなつるつるの肌合いになったり、石膏像のようなザラッとした風合いに変化する。

小人のような可愛らしい人物から圧倒されるような大きさの人体像までが広い空間に展開される。
可愛いようで、少し不気味ないわゆるキモ可愛い子供達なのだが、どこか引きつけられる愛嬌のある表情がいい。
立ち姿もどこか危なしげに立っているのだが、その仕草がなんともいじらしく見える。

絵も言われぬ摩訶不思議な子供達に会いにきませんか。






6月19日 印象記 佐藤温展

紋谷幹男氏展覧会印象記

佐藤温展

生命組織が生命プロセスを経て、
特殊な機能を持つ形態と性能を与えられ、
職務を果たす。

想像力豊かな人なら、
このような発想で
妄想を楽しむことができるかもしれませんが、
美術家は、自身の妄想に
視覚情報を持たせることができます。

この作家は、
レトロモダンなテイストが好みのようで、
込められたテクノロジーは新鋭で高性能ながら、
醸し出される雰囲気は、緩く、牧歌的で、
そのギャップと、
ぐいぐいと架空の世界を構築する推進力で、
謎めいた中に、
妙に説得力のあるイメージを作り出しています。

生身の人は登場しませんが、
画面は叙情的で、様々な「含み」があり、
観る側にそれぞれのストーリーを連想させる。
そんな印象でした。




6月18日 印象記 内藤亜澄展

紋谷幹男氏の展覧会印象記が送られてきた。
的確に作品を捉え、素敵な表現で作品を語ってくださる。
こんなふうに言葉を操れたらどんなにいいだろうといつも思っている。

内藤亜澄、佐藤温の展覧会の印象である。

内藤亜澄展
モチーフは人物。
特定の誰かを描くポートレートというより、
無名の人が何かをしている場面です。

画家は、具象的に描き進めるうちに、
自身が画面の上で見たいことは、
実は、
自身が見えている姿形ではないということに気付いた時に、
ごの特異な画業が始まったと思われます。

観る側は、「わかるはずの」場所に、
戸惑いと驚きとともに、
取り残されます。

特定の空間と時間に、
特定の人がある想念を抱えて居合わせれば、
全てが無関係であるが故に
事故のような衝撃で関係性が生まれ、
何も前提としない現象が生じる。

絵肌で強く視覚を捉え、
現実の狭間へ誘い込む。




6月17日 オンライン

FBにオンラインで美術品を買えるなら画廊に行かなくてもいいかなとのコメントがあったので、次のような返信をした。

 私のブログにも書いたように、発信力を高めるにはオンラインは必要だが、アーティストや画廊はオンラインで売るだけならスペースなどいらない。

個展で発表し見てもらうのは、売ることだけではなく、その間のアーティストの成果であり、次へのステップを知ってもらうことである。
そこには映像では再現できない色彩やマティエールがあり、個々の作品の比較、空間表現や作者の制作意図まで汲み取ることができるはず。
臨場感あってこその魅力はオンラインでは知ることはできない。

画廊も売るだけならセカンダリーマーケットで充分、画廊がプライマリーでありつづけることがその画廊の信頼度を高めていくことになり、そのためには発表スペースを持っていなくてはいけない。

6月16日 各地での展覧会

7月30日からロンドンのDorothy Circus Galleryで開催されるグループショーに山本麻友香、岩渕華林、中村萌が参加します。
3年後にはそれぞれに個展を依頼されていて、他にも予定が詰まっている3人のスケジュール調整が大変。

山本麻友香は今年の12月にはソウルのSPギャラリーでの個展の予定。
それ以外にも台北から個展の依頼が来ている。

岩渕も10月にうちでの個展、次に来年台南の個展を依頼されていて、ここは3回目の個展となる。
春に台北で大きなな展覧会を終えたばかりの中村も8月に日本橋高島屋で開催される 女子美術大学創立120周年記念展PromisingーSeven Artist from JOSIBIに流麻二果、曽谷朝絵、小松美羽等と参加。
9月には六甲山サイレンスリゾートでの六甲ミーツ・アートにも内田望等とともに参加する

河原朝生は昨年30点を購入してくださった札幌の北武美術館で現在その作品が展示されている。

北村奈津子は昨年の井澤由花子同様に多摩美術大学内で開催されるTAMA VIVANへ参加することになった。

他にもうち関係の作家さんたちは秋に予定されている韓国、台湾のアートフェアにも参加してもらう予定で、 うちの画廊以外でも発表が続き、多くの場所で多くの人に作品に触れてもらえる機会が増える。

皆さん忙しいと思うが、是非依頼に応えるべく素晴らしい作品を制作して欲しい。

6月15日 発信力

1日からの展覧会が終了。
やはり新型コロナの影響か来廊者がいつもに比べると少なく、成果も思ったほどはあげられなかった。
それでもこんな時期に作品を買っていただけるのは大変ありがたいことで、その方達には感謝の言葉しかない。

次は立体作家・牧野永美子、三木サチコの個展が今週の土曜日から始まるが、そちらは改めて紹介させていただく。

自粛解除となり、美術館や画廊も再開され、以前の状態に戻りつつはあるのだが、いまだ先が見えず、しばらくは手探りの状況が続きそうだ。

今回のことで強く感じたのは、画廊に皆様が来られない分、画廊としては今以上に発信力を高め、画廊や展覧会の紹介に努めて行かなくてはならないということである。
現在のうちは販売の多くを海外に依存している割には、ホームページの英語対応も進んでおらず、ホームページ自体ももっとアクセス数を増やす努力をしなくてはいけないのだが、 未だままならず、その為の内容の充実をこれから図っていかなくてはならない。

幸い、画廊でアルバイト中のS君が動画による画廊紹介や作品紹介の会社を友人達と起業しようとしていて、うちもS君たちの協力でホームページでの動画発信を進めていこうと思っている。

画廊自体の紹介はもちろんのこと、個展の紹介や展示作品を動画によって発信し、より臨場感のある情報を発信していこうと思っている。
更には、アーティストのアトリエ訪問やアーティストがその制作過程や制作意図などを動画で紹介し、より作品を身近なものに感じてもらえるようにもしていくつもりでいる。

他にも、私どもののスペース以外でのアーティストたちの発表活動の紹介や、参加するアートフェアの実況、各種グッズや出版物の紹介なども織り込んで、より立体的な発信も考えている。
スタッフの仕事量や時間にも限りがあるので、S君もそうだが外注できるところはその専門に任せ、余裕ができれば広報や宣伝できる専門のスタッフも必要になってくるだろう。

コロナ以降、営業ができるスタッフも必要だが、それ以上に発信力を高めてくれるスタッフが必要となる時代になってきたようだ。

6月12日 熱中症

毎朝近くの公園へ1時間ほど散歩していて、一昨日の朝も暑い日差しの中をいつものように出かけたのだが。
マスクをしながらだと散歩でも息苦しくなるが、暑いと余計に息が上がる。
そんなこともあってか多少フラフラしながらも、家に帰り普段通りに風呂に入って画廊に向かう。

私は昔からあまり汗をかかず、そのためか喉も渇かず水分を欲しない方で、以前に結石や痛風になった時も、 水分を取らないからと医者に言われていたが、喉元過ぎればで散歩でもペットボトルなどを持ち歩くことはしなかった。

昼食を終える頃から急に身体がだるくなり、特に足が重くなり筋肉痛にでもなったかと思いながらも、仕事を済ませて家に帰ることにした。

家に着く頃には金縛りにあったように筋肉が硬直し、熱を計ったら高熱が。
これはコロナを発症したかと意気消沈したが、朝の暑いさなかの散歩がたたったようで、家内は熱中症に違いないと言う。
水分不足で体温調節ができなかったようだ。

水分を補給し、1日寝たらすっかり回復して大事に至らずに済んだが、この6月で75歳になり後期高齢者の仲間入りとなり、自分の身体も若い時のようにはいかなくなった。
今日はペットボトルを持たされ、薬だと思って頻繁に水分を取るように家内からきついお達しが。

健康のための散歩も逆効果にならないように水を飲み飲み気をつけて行くようにしなくては。

6月4日 老舗

今日のお昼は久しぶりに松若のオムチキン。
画廊の隣にある店なのでいつでも行けるのだが、コロナ騒ぎでうちと同じく2ヶ月の余休んでいた。
と言ってもここはいつも気ままにやっていて、休んでいる事が多いのだが。
創業昭和11年というから86年続く京橋でも稀有の老舗で、先代から受け継いだ三姉妹で気楽にやっている。
うちと同じで立ち退きで現在の場所に移ってきたのだが、以前は路地一つを隔てたところにあり、木造のしもたや風の看板もない小さなお店だったが、37年前に私が京橋にやってきた頃から行列ができる人気店。
とんかつをメーンに揚げ物とオムレツを組み合わせた多様なメニューがあり、熱々の豚汁に手製の細かに刻んだ漬物、盛り沢山のキャベツが付き、それに揚げ物、オムレツもボリューム満点が人気の所以。
お昼のみだが、3時までやっていて、昼時を逃しても開いているのが有難い。

それにしても80年以上暖簾を守り続けているのはすごい。
何かに書いてあったが、国税庁の調べで起業して30年以上残っている確率は0.02%だそうだから、それが80年年以上となると0コンマ幾つになるのだろう。

京橋には上には上があって和菓子の「桃六」は創業1869年150年以上の老舗中の老舗。
ここのどら焼きは森光子も愛した看板のお菓子だが、私は暮れに頼む正月用ののし餅を楽しみにしている。
市販されている餅とは比べもにならないくらいの美味しさで、正月にこの餅で作る雑煮は絶品である。

私の画廊も国税庁の説によれば0.02%に入るのだが、この2店に比べればまだひよっこである。
そういえば、洋画商として一世を風靡し、前社長は東京美術クラブの理事長も務めた名門のF画廊が閉店をするとの報を聞いた。
昭和35年に銀座に創業した老舗画廊だけにその閉廊は惜しまれる。

私の父親が始め今は弟が継いでいる椿近代画廊もF画廊より少し古く、洋画商としては老舗に入るが、 松若や桃六を知るとそこまでに至るのはまだまだ先のことで、暖簾を守るというのな並大抵のことではない。

私もまずは50年を目指してみよう。


6月4日 税金

給付金はいつ来るかわからないが、税金の請求は遅れることなくやってくる。
今日は固定資産税と都市計画税の納税通知書が届いた。
私がもらってる給料の2ヶ月分に相当する。

これに国に払う所得税、都道府県や市区町村に払う都税と区民税、消費税、自動車税、厚生年金、介護保険料などなど、コロナで仕事できなくても払わなくてはいけないものがたくさんある。
所得がなくなり、年金だけになっても所得税や区民税を、住んでるだけでそこから収入がなくても固定資産税と都市計画税は払わなくてはいけない。

こう考えると仕事をやめ、都心の土地家屋を手放し、山の中に土地と家を借り夫婦2人で年金で暮らしていくしかない。
そんな暮らしをしているうちに病気や認知症が進んで、結局は山を降りて病院や介護施設の世話になるかもしれない。
それはそれでお金はかかる。

堂々巡りだが、結局はコロナに負けず、死ぬまで一生懸命仕事をして、税金を払い続けるのがボケ防止にもなり、そのお金が世のため人のためになると思って頑張るしかない。

今日の税金の納付書を見てそう思うことにした。

6月1日B 佐藤温個展

内藤と同時に開催される佐藤の作品も大きく変わろうとしている。
イラスト的な表現からマチエールのある絵画的な表現を試みるようになった。

未来都市の荒廃をテーマにしてきたが、今回はたまたま現在のこコロナ騒動を予知したかのような作品が目につく。

偶々こういう状況になる前に描いていたのだが、佐藤はこの作品が今の状況の中で見る人に不安を増幅させるのではないかと心配をしていたが、 私はこうした事態を予知したような文明批判や恐懼を描くことで、今の時だからこそ私達に未来への問題意識を彼は提示しているのではないだとうか。

私も改めて今回の新型コロナ騒動も進みすぎた文明への警鐘のように思えてならない。



6月1日A 内藤亜澄個展

内藤の新作は前回の作品からその表現が大きく変わった。
最初の個展では子供が背景が描かれた画面を遠く見つめ、その先にある未知の世界を予兆させるような表現が、前回は自然の情景の中に異質なソファーやテーブルを配し、 絵具の滴りとともに曖昧模糊とした不安を増幅させるような表現に変わっていった。

それが今回は更に大きく変貌し、情景が背後に描かれた作品もいくつかあるが、その多くはフラットな画面に絵具を叩きつけ、 奔放に筆を走らせ、今までにない強い色彩とともに、最初に見られた静謐な空間から、激しく迸るような空間へと変わってきた。

脱皮するかの如く変容をとげる内藤の絵画は止まるところを知らない。



6月1日@ リスタート

いよいよ待ちに待った内藤亜澄、佐藤温の個展が始まった。 まだ時間は12時から6時までの変則営業だが、開けると同時に何人ものお客様が入ってこられた。 こんな時期だけに誰も見にこないのではとの不安があったが有難いことである。 お客様からも画廊が開くのを楽しみにしていたと言われ、画廊で作品に触れることが皆さんの心の癒しになれば幸いである。 マスク着用の案内を入り口に出させていただき、受付には直接の対応を避けるための透明のビニールシートを垂らし、消毒薬も置いて、画廊で出来る範囲の用意はさせていただいた。 画廊が密になる心配は恐らくないが、お客様やスタッフの安心安全を考えながら営業を続けていければと思っている。 二つの個展も4月に予定していたもので、二人の作家さんもようやく皆さんに見ていただけることでほっとしていることだろう。 皆様もこういう時期ではありますが、無理のないところでお越しいただけるようお待ち申し上げております。

5月28日 ワクワク感

さあ今日から仕事再開。
創業当時のワクワク感を思い出す。

当時は父親の画廊を突然飛び出し、全くのゼロからのスタートであった。
ほぼ一年は家に作品を置き、妻が大風呂敷で作ってくれた肩下げの今でいう特大のトートバッグに作品を入れて都内はもちろん名古屋大阪まで伝手を頼っての行商の毎日であった。

縁があり、京橋にスペースを見つけ、大家さんに家賃を半分にしてもらい、内装は以前からの知り合いの工務店にある時払いの催促なしでお願いし、ようやく自分の画廊を持てたときの嬉しかったこと。
画廊は2年間は年中無休で、いま思ってもこんなに必死に働いたことはない。

その後も湾岸戦争、バブル崩壊、リーマンショックと苦しい時期もあったが、何とか乗り越えて今に至っている。
今回のコロナ騒動はそうした長い画廊の経験からしても未曾有の苦難が立ちはだかっていると思う。

創業時一軒の画廊でおさまっていては売り上げはそれ以上に伸びないことを知り、北海道から九州まで、私どもの作家を紹介してくれる画廊を探し、 そこで個展やグループ展を開催してもらい、扱い作家が全国区になってくれるように飛び回った。
そうこうしているうちに大手百貨店から声がかかり、そこでも多くの個展を開催し、お客様の拡大に努めていった。

そこにバブル崩壊により私は多くの売り場を失って、海外に活路を求めることにした。
日本がダメでも世界がダメになることはそうはないと思い、当時日本の画廊がほとんんど参加しなかった黎明期のアジアのアートフェアーに参加し、私どもの作家達の紹介に奔走することになった。
これが功を奏し、今ではアジアでの人気作家が私の画廊から何人も生まれることになった。
今回の休業中も海外のお客様から多くの支援をいただき、感謝の気持ちでいっぱいである。

しかし、これからは世界恐慌といってもいい事態が想定され、世界中が不況に陥り、どう生き抜いていくか、今までに経験をしたことのなかった局面を迎えることになる。

今までの苦難を乗り越えてきた経験と、新たに始まる創業当初のワクワク感を思い出して、この困難な時期を乗り越えていかなくてはならない。

そんな思いを一層強くする再開にの日であった。


5月24日 仕事再開

緊急事態解除ががおそらく25日に発表されるのに伴い、少し間を置いて28日から仕事を再開する。
6月1日から展覧会も始まり、いよいよ画廊にもあかりが戻ることになる。
この3、4、5月個展のために頑張って描いてくれた作家さんも、ようやく作品を見ていただくことができて一安心ではないだろうか。
休んでいる間も多くのお客様がエールを送ってくださった。
そのお客様に報いるためにはいい作品をお届けするしかない。
まだまだ簡単にお越し下さいとは言えないが、ご無理のないところでお越しいただければ幸いである。
油断せず感染がまた広がらないように用心しつつで、画廊も万全の態勢でお迎えすることにしている。


5月22日 訃報

約50年にわたりお付き合いがあり、ギャラリー椿でも何度も個展を開催した室越健美先生が亡くなられました。
私がまだ父親の画廊にいたときですが、初めてせんせいの作品に出会ったときは何とモダンでお洒落な作品と目を奪われました。

多摩美術大学教授を務め昨年定年を迎え、画業に専念されようとしていた矢先に病に倒れ逝去されました。
来年にはまた個展をしていただこうと思っていただけに残念でなりません。

昨年の退官記念展が私が見た最後の展覧会なってしまいましたが、偶々今年に入りオークションで先生の秀作を手に入れることができました。
これも何かのご縁と大切にしたいと思っております。

心よりご冥福をお祈りいたします。


5月21日 京橋の思い出

京橋に画廊を開いた当時から親しくさせていただいた元社長のA氏がおられた京橋美々卯、同じ時期にコレクターとしてお世話になった元専務のM氏がおられたレナウン、 そして画廊の目の前に当時からあった元INAXギャラリーが清算や会社更生法の申請、閉廊との報が入り、 更に開廊当時にすぐそばにありその後移転をしたかねこあーとギャラリーのオーナー金子氏の引退も今日知ることになった。
京橋の名物画廊だったかんらん舎やセゾン劇場も既になく、続けていく難しさを感じるとともに、当時の京橋の思い出がますます遠のいていく。

5月20日 版画の抽選

山本麻友香の版画5種類の抽選を休廊中ですがさせていただいた。
最終的に約250名の応募があり、当選の方に順次連絡をさせていただいている。
台湾、日本(日本在住の台湾の人もあり)、香港、アメリカ、マカオ、その他の順でお申し込みをいただいた。
ご連絡のいかなかった方には次の機会をよろしくお願いをしたい。
尚、山本麻友香の個展は8月に改めて開催する予定である。
日時は決まり次第通知させていただく。

緊急事態宣言で多くのお店が休んでいる中で、オリジナル作品を含め版画にも多くの購入の申し込みがあっらことは誠にありがたいことである。

ただ不思議に思うのは、山本麻友香は韓国が一番人気があるはずなのだが、一件の申し込みもなかった。
何故なのだろうと思っていて、昨日たまたま画廊に出て、同じく出勤した韓国出身のスタッフに聞くと、 韓国ではフェースブックはほとんど使われず、カカオトークが主流なので、作品情報が届いてないのではとのことであった。
なるほどと思ったが、ホームページやツイッター、インスタでも情報は流しているので、カカオトークだけのせいではなく、 韓国の経済状況が停滞していることも影響しているのかもしれない。

今一度、韓国市場へのアプローチの施策を考えてみよう。


5月11日 ZOOM会議

自粛期間も1ヶ月以上が過ぎた。
だらだら過ごしていてもいけないので、この一週間は以前に6年間通った料理教室の腕をいかして、 私が手料理を振る舞うことにした。
鯛の煮付け、ふろふき大根、キーマカレー、牛丼、青椒肉絲、麻婆豆腐、 ナスのオイスター煮などなど和洋中なんでもござれであった。

今日は3月から休会となっていたロータリークラブの理事会をZOOMでやることに。
10人の理事がそれぞれの場所で参加したが、私はZOOMという言葉さえ知らず、 息子に教えてもらいながら何とか参加することができた。

このコロナ騒動で家にいながら仕事や会議ができる機会が増え、 地価の高いところにオフィスを構えたり、お店やオフィスのインテリアにお金をかける必要が なくなる時代がやって来るかもしれない。か。
山奥や離れ小島で仕事ができれば、社会の仕組みは大きく変わってくる。
ただ、人と人との直接の交わりがなくなり、何とも味気ない世界が訪れることも考えられる。

50年先、100年先がどんな風に世界が変わっていくか知ってみたい気もするが、 味気ない殺風景な世界ならゴメンである。

呑気に未来に想いを馳せる前に、まずはこの難局を乗り越えることが先決で、 いつまで続くか分からないが、おそらく人生最後の一踏ん張りになるだろう。

5月7日 個展延期

お知らせを下記の通りさせていただいく。
苦渋の決断だが致し方ない。

【臨時休廊・会期変更のお知らせ】
新型コロナウイルス感染拡大防止のため5月末まで休廊期間を延長致します。
変更が生じました場合にはウェブサイト、SNSなどにて告知致します。

臨時休廊に伴い、5月9日より予定しておりました
山本 麻友香 展
高木 まどか 展
は延期とさせていただきます。
会期が確定致しましたら、ギャラリーのウェブサイト、SNSなどにて告知致します。
ご来廊を予定してくださっていたみなさまには大変申し訳ありませんが、
ご理解とご協力のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

休廊中のお問合せはinfo@gallery-tsubaki.netまでお気軽にご連絡下さい。
今後も状況により変更が生じる場合が御座いますので、
ギャラリーのウェブサイト、SNSをご確認下さい。

お客様にはご迷惑をお掛け致しますが、
感染の拡大を防ぐため何卒ご高配を賜りますようお願い申し上げます。

[Announcement of the change of temporary close and exhibition]
Due to the spread of COVID-19, we will extend the period of close until late May.
If there is a change, we will notify you on our website and SNS.

Due to the temporary close, Mayuka Yamamoto’s exhibition and Madoka Takagi’s exhibition scheduled for May 9th will be postponed.
Once the session has been confirmed, we will notify you on the gallery's website and SNS.
We are very sorry to those who have planned to come to the exhibitions.

Thank you for your understanding and cooperation.

Please feel free to contact us at info@gallery-tsubaki.net if you have any questions.
There may be changes depending on the situation in the future.
Please check our website and SNS beforehand.

We apologize for the inconvenience and appreciate your understanding and cooperation in preventing the spread of the COVID-19 infection.

5月5日 緊急事態宣言

緊急事態宣言が5月末まで延長された。

命には代えられないので従うしかない。

コロナ対策に対してメディアやSNSでの批判が散見されるが、批判する前に自分が何をできるかを考えるべきではないだろうか。

マスクの受け取りを拒否する前に、困ってている人に回してあげたらどうだろうか。
給付金や補助金に文句を言う前に、もらえるお金をどう活用するかを考えるのが先ではないだろうか。

国難といいってもいい状況に、批判ばかりでは前に進まない。
みんなで力を合わせて克服するしかないのでは。

弱っている立場の方に対して少しでも余裕があるのなら手を差し伸べてみてははどうだろうか。

コロナが収束し平穏を取り戻してから、その対策を分析し間違いがあるなら是正し、次に活かしていくしかないのでは。

4月26日 河口湖

画廊を休廊にしてから1ヶ月が過ぎ、私たち夫婦は娘家族と一緒に河口湖の別荘に疎開している。
こちらは併設しているホテルやレストラン、プール、テニスコート、ジムなどの施設も休業していることもあって、殆ど人がいない。
それもあって、広い施設の周囲や目の前の芝生広場で孫たちは思う存分遊ぶことができ、ストレスを溜めることなく 元気いっぱい飛び回る孫たちに爺婆は少々疲れ気味である。

食事も一度だけテークアウトで買ってきた以外は毎食家で食べている。
ただ買い物だけはしなくてはならず、3、4日に一回はスーパーに買い出しに出かけなくてはならない。
山梨でも県外からの流入自粛を要請されていて、地元の人から白い目で見られるのではと、人の少ない早い時間に行き、 駐車場でも遠くに駐めるなど肩身を狭くしながら買い物をしている。

確かに富士山観光や釣り、ゴルフなどで河口湖にやってくる人も多いが、 私たちのように疎開している人は多目に見てもらえないだろうか。
町民税や固定資産税も払っているのでお許しいたければと思っているが、 軽井沢の別荘の人たちが顰蹙を買っているニュースが流れると、私たちも身を縮めて過ごすしかない。

9日から始まる展覧会に備えて、連休明けから画廊は開けることになっているが、 東京での感染リスクが減っているとは思われないので、来廊者の予測もできず、状況を見て再度休業するか、営業時間短縮も考えなくてはいけない。
休業の場合は再び疎開している家族の元に戻ることになるが、規制が厳しくなると戻れないケースも考えられる。

このように今までに経験したことのない事態に戸惑いを隠せない。


4月25日 SNS

新型コロナの蔓延で画廊も休廊にして1ヶ月が経とうとしている。
内藤亜澄、佐藤温展を延期し、緊急事態宣言もあり5月6日までは休業させてもらうことにした。

1ヶ月以上の休みは学生時代の夏休み以来だろうか。
夏休みといっても高校大学とヨット部に入っていたので、殆どが海に出て練習に明け暮れ、ゆっくりと休む暇はなかったのだが。

それが今回は仕事もない、といってゴルフをするとか映画に行ったり外で食事することもできない休みというのは経験したことがない。
これは私だけではないだろうが、みんなどのようにして過ごしているのだろうか。

幸い私たちの仕事は言葉のいらない視覚に訴える仕事なので、テレワークというわけではないが、 作品画像をSNSを使ってお客様やアートファンの方にお知らせをしている。

その効果があってか、紹介作品にポツポツと注文が入ってくるようになった。
ただこうした購入希望は全て海外からで、来日できないでいるお客様が離れていても私どもと繋がっていることを実感させられる。

更に顕著なのは、5月9日から予定されている山本麻友香個展である。

今週初めから出品作品の紹介をさせていただいているが、大作を中心に16点の出品作品が海外のお客様の予約で全て完売となった。
また、昨年制作して既に発表をし、個展枠として取っておいた5種類の版画作品も有難いことに注文が殺到している。

改めてSNSの威力を知ることになり、また我々の仕事がこうした形でも成り立つことを認識させられた。
これも早くから海外、特にアジア中心に私どもの作家を紹介していった結果なのだろう。

有難いことだが、それでも本当は実際の作品を見ていただき、SNSでは感じ取ることができない色彩や質感、空間との調和などを目で肌で感じ取って欲しいのだが。

山本展も9日からオープンしてもおそらく見にくる人は少ないだろうし、来ていただいてもゆっくりと見ていただくことができない。

いつまでこの騒ぎが続くか分からないが、画廊に来ていただく方と接する日が1日も早く訪れるのを待ち望んでいる。

4月16日 支援

引きこもって3週間が経とうとしている。
ストレスも貯まる頃だが、そんな中、嬉しい知らせが届いた。

先日も書いたが、お世話になっている中国出身で今は日本に帰化したNさんから大量のマスクの寄付をいただくことになり、寄付先を任せると依頼された。
35年お世話になった日本へのほんの恩返しだそうだ。

寄付先が決まり、まずは私が所属しているロータリークラブが支援をしている孤児や虐待児童を預かる施設と娘の知り合いの知的障害児施設に寄付をすることにした
他に困っている医療施設にも寄付をすることにしている。

中国発のコロナと言われているが、それを政治に利用としているどこかの大統領に聞かせてやりたい。

Nさんとは偶然の出会いから、本来なら今日から始まる中国7都市での私どもの作家30名による展覧会の仲立ちをしてくれた方でもあり、 日中友好に尽力をされている素晴らしい方である。

残念ながら中国展は延期となったが、今度はマスクでお世話になることになった。
寄付先からは礼状をと言っているが、Nさんは辞退をすると言っている。

そうもいかないので私宛に送ってもらい手渡しをしようと思っている。

まだまだ先の見えないコロナ騒動だが、こうした支援がいくつも生まれ、世界が一つに繋がっていけることを願う。


4月13日 休廊中

画廊を閉めてすでに二週間が過ぎた。
緊急事態宣言が出た途端に高額作品のキャンセルが出たりで、より不安はつのるばかりである。

ただ嬉しいことに、こうした最中にもかかわらず、台湾のお客様が100号の作品を購入してくださることになった。
こんな時だけに本当にありがたいことで、ただただ感謝である。

また、都市封鎖されていた武漢のお客様を心配してメールをしたところ、逆に展覧会の画像を送ってくださいと頼まれて、 4点の作品を購入してくださり、ギャラリー椿の作家をこれからも応援しますと励まされてしまった。

またお世話になっている中国の方からはたくさんのマスクをいただいた。
お兄様が中国のマスクのメーカーから取り寄せ送ってくれたもので、画廊のスタッフや家族も大変喜んでいる。

これも有難いことだが、その方から医療施設に一万枚を寄付したいとの申し出があり、今どこの医療施設にするか検討をしているところである。

こんなふうに国を超えて、助けてくださる方がいることは、この上ない喜びであり、世界中が苦難の時を迎えているわけで、 こういう時こそ国を超えて助け合うことが何よりも大切なことを教えていただいた。

5月9日から始まる山本麻友香展もすでに多くの海外の方から購入の申し込みが来ていて、何よりの励みとなっている。

海外からの温かい支援に応えて、コロナに負けることなくこの苦難を乗り越えていかなくてはいけない。

4月6日 休廊のお知らせ

緊急事態宣言が明日中にも発令されるとのことで、お客様とスタッフの安全安心を考え、
ギャラリー椿も明日4月7日よりゴールデンウィークが終わる5月6日までお休みとさせていただきます。
休み中はギャラリー椿のホームページ、フェースブック、インスタグラム、ツィーターなどで画廊の作品を随時紹介してまいります。
作品についてのお問い合わせはメールにて対応させていただきますのでよろしくお願いいたします。
また、画廊にて作品を見てみたいというご要望がございましたら、対応させていただきますので、お越しいただける日時を予約していただければと存じます。
皆様には多大のご迷惑をおかけすることになりますが、何とぞご理解ご協力の程をよろしくお願い申し上げますとともに、
一日も早く事態が終息し平穏な日が戻ることを願っております。


4月3日 会期変更のお知らせ

新型コロナウィルス感染拡大の影響を考慮し、
4月11日より予定しておりました「内藤亜澄個展」と「佐藤温展」は、
5月30日(土)〜6月13日(土)へと会期を変更させて頂きます。
度々の会期の変更となりまして、申し訳ありません。

ご来廊を予定してくださっていたみなさまには大変申し訳ありませんが、
ご理解とご協力のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

尚、画廊の営業につきましては来週月曜日にあらためてお知らせをさせていただきます。
また5月9日より始まる山本麻友香展につきましては、今のところ予定通り開催することにいたしております。

ギャラリー椿


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