GALLERY TSUBAKI ギャラリー椿
門倉直子 展
2008年5月26日(Mon) 〜 6月7日(Fri) a.m.11:00〜p.m.6:30 日曜休廊
私は女の子を、電車の中で観察することが多いのですが、彼女たちの表情は、一緒にいる相手によって変化します。>>>続き
門倉直子インタビュー
 
コミック・イラストアートが全盛である。
門倉直子の描く少女像もそうした範疇に入るのだろうかと、冷ややかに見ていたふしがある。
そんな折、東京都現代美術館で見たデュマス展に心を打たれ、門倉が描く少女の顔にもデュマス同様にその人の感情、スピリット、人生といったものが描き出されていることに気づかされた。
何気なく行き交う少女たちの表情を的確に捉え、彼女たちの今を表出する作品は、まさしくコンテンポラリーアートそのものである。
ギャラリー椿代表  椿原弘也

 

門倉直子は近年、少女の顔を描き続けている。彼女が描く、ふとしたときに見せる様々な感情がせめぎあっているような顔たちは、どこか無防備で複雑な表情をたたえており、スリリングに今を切り取っているかのようだ。

今回の展覧会では、また今までと違う趣向で、少女の群像図ではなく、少女の顔のみ描いている。みごとなまでに顔、顔、顔。
少女たちが友達や彼とわかれた後一人でいるときの、ハッとするほど恐ろしい素の表情、そんな顔を見たときに、心をつかまれ痛切に描きたいと思うのだそうだ。子供と大人の境目の恐れや怒り、それに打ちのめされない生命力、今生きている躍動感、生き抜いていこうとするふてぶてしさ、そういったものに門倉は心を動かされ描かされるのだ。
技法は油彩、木炭であるが、バックは白で日本人の特徴である黒髪と黒い瞳を描くとモノクロの画面に等しい。そこに肉感的な少し開いた唇がピンク色に染まっている。そんな少女画と目線があってしまうのだ。
男性陣は照れ、女性陣は嫌悪を表す。
当たり障りのある、挑戦的な展覧会だ。

 

お問い合わせは gtsubaki@yb3.so-net.ne.jp

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