桑原弘明 展
2006年12月9日(土)-22日(金)
11:00-18:30 日・祝休
ギャラリー椿
東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F
TEL 03-3281-7808
お問い合わせ gtsubaki@yb3.so-net.ne.jp
2006年12月9日(土)-22日(金)
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アート作品を作ろうと思って作り始めたのではなくて、はじめはちょっと知り合いを驚ろかせてみたいぐらいのつもりでした。それに元々小さいものが子供の時から好きでしたので、小さな物を凝縮して中に閉じ込めて、それを覗くようなものを作りたいと思っていたのです。
1957 1982 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 |
茨城県に生まれる 多摩美術大学油画科卒業 個展 (東京:アートスペース美蕾樹) ワックスオブジェ展 (東京:砂翁ギャラリー) 夜想鉱物展 (東京:デルタミラージュ) 個展 (東京:アートスペース美蕾樹) 『美の予感』展 (東京・大阪・京都・横浜:高島屋) 種村季弘 『奇想の展覧会』 (東京:画廊春秋) 種村季弘 『奇想の展覧会』 2 (名古屋:Cスクエア) 個展 (Firenze:Minium Spazio d’Arte) 個展 (東京:ギャラリー椿) 個展 (名古屋:Cスクエア) 個展 (東京:スパンアートギャラリー) 個展 (東京:ギャラリー椿) 2人展 巖谷國士『パティオの快楽』(東京:アートスペース美蕾樹) 個展 (東京:スパンアートギャラリー) 個展 (東京:ギャラリー椿) 「封印された星」展(名古屋:C・スクエア) 「種村季弘 断面からの世界」展(東京:スパンアートギャラリー) 個展 (東京:スパンアートギャラリー) 「封印された星」展(東京:ギャラリー椿) 「私の劇場2006」展(東京:スパンアートギャラリー) 個展 (東京:ギャラリー椿) |
アート作品を作ろうと思って作り始めたのではなくて、はじめはちょっと知り合いを驚ろかせてみたいぐらいのつもりでした。それに元々小さいものが子供の時から好きでしたので、小さな物を凝縮して中に閉じ込めて、それを覗くようなものを作りたいと思っていたのです。僕が初めて作りましたのは卵なんですよ。
ええ。鶏の卵に穴を開けて中に風景とか人を立たせてみようと思ったのですが、それでは中を覗くことが出きないので、試行錯誤しているうちにドアレンズを思いつき、それだけですと割れてしまうので箱に納めてという感じになりました。
それは知らなかったです。でも僕は物を小さくすると魅力が増すような気がして仕方がないんです。それと僕にとっては重さがすごく大事。ある程度重くて小さくて魅力ある固まりみたいなものを作りたいと思っているので、SCOPEではないゼンマイ仕掛けの作品もそういう考え方で作っています。
銅板とか真鍮板を使ったり、螺鈿をしたり漆を塗ってみたりとかしていますが、すべて自己流なんです。はじめ加工をするのにドリルを使って削ってましたけれど、旋盤というものがあると知ってから使い方だけ読んで、ネジを作ったりするようになりました。
そうですね。ただ今はコンピューター制御の旋盤を使えばネジは出きるんですけれども、僕の作品はコンピューターで作っているようなものとは違うので、一つ一つネジの形が違っていたりとか、手で作っているという感じのところがないと駄目だと思っています。
死を想えという意味合いもありますけれど、僕は頭蓋骨を作りたかったんです。例えば「青い部屋」であれば、青い光が見える窓が作りたかったといいますか。僕は「物」が好きなんですよ。頭蓋骨は2〜3mmの象牙でできているんですけれども、歯をつけています。
バイオリンはちゃんと中が空洞になっていて、4本ある弦の一本を切ったりして、切っても見えないんですけどね(笑)。それと隠すことが好きなので、作品の中にはいろいろのものが隠されています。例えばガラスに直接見えないようなものがうっすら写っていたり、ネジもウソネジが入っていて、外して光を入れると別の物が見えたり、それぞれ違う発見が出来ると思いますよ。また、僕にしか分からないところにちょっと隠したりとかしていますし、何日もかけて作っているので、これは絶対に分からないと思います。
魅力的な箱じゃないと駄目なんです。むしろ魅せる事を念頭に作品を作ったといいますか・・・以前思っていたことなんですが、絵では世の中には出て行かれないし、この箱は作品といえるかどうか分からないし、これが分かってくれる人は、澁澤龍彦さんだろうと思って澁澤さんに観て頂けるようなものを作ろうと思ったのです。ただやっと完成したころには亡くなられてしまいましたので・・・でも奥様は澁澤さんの愛用されていた机の上に置いて下さったんですよ。
本当は54点なんですが、コレクションして下さった方が、ヨーロッパに出張中で連絡が取れなかったり、亡くなられた方もいらっしゃって、今回は50点お借りする事が出来ました。2000年に中京大学アートギャラリーC・スクエアで20点展示したことがあるんですけれど、これだけ集まりましたのは初めてなので、返したくないという気持ちにもなりますし(笑)、よく作ったなぁという気持ちもありますね。
(c)Kuwabara Hiroaki