富田有紀子展

200年11月22日(水)-12月6日(水)

11:00-18:30 日・祝休

ギャラリー椿

東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F

TEL 03-3281-7808

お問い合わせ gtsubaki@yb3.so-net.ne.jp

--関連情報--

・富田有紀子展 2006

・KIAF 韓国国際アートフェアー 2005.5

・富田有紀子 インタビュー 2005

・おすすめランチgaden 2005.5_b

・富田有紀子展 2004

富田有紀子 Yukiko Tomita
1958 東京生まれ
1980 女子美術大学芸術学部卒業
   
個展  
1983 コバヤシ画廊/東京
1985 コバヤシ画廊/東京
1986 コバヤシ画廊/東京
1987 ギャラリー射手座/京都
1990 ギャラリィK/東京
1991 ギャラリーNWハウス/東京
1992 ギャラリー・ジェイ・ワン/東京
1994 リビングデザインギャラリーOZONE/東京
1995 日本橋高島屋コンテンポラリーアートスペース/東京
1997 「融・融―Yu・Yu―」ギャラリーなつか/東京
ギャラリー上田/東京
1999 ギャラリー上田/東京
第一生命南ギャラリー/東京
ギャラリーなつか/東京
2001 南青山画廊/東京
2002 ギャラリーなつか/東京
第一生命南ギャラリー/東京
2003 南青山画廊/東京
スージ・アンティック&ギャラリー/鎌倉
2004 ギャラリー砂翁&トモス/東京
GINZA ITOYA 8Fフレームショップ/東京
ギャラリー椿/東京
2005 GINZA ITOYA 8Fフレームショップ/東京
2006 ギャラリー椿/東京
第一生命南ギャラリー/東京
 
グループ展  
1986 「SILENT WALKING」(6人の作家の4つの画廊でのコラボレーション)ギャラリーなつか、他/東京
「KIYOCAMBA」ギャラリーなつか/東京
「IMAGE MACHINE ニューウェイブの生成変化」Gアートギャラリー/東京
1987 「CONSTRUCTION」ギャラリーなつか/東京
1988 「Art in Book Shop」有楽町西武/東京
1989 「現代のヒミコたち―新しい造形を求めて」イムズ/福岡
「16人の女性アーティストによる新・造形展」ニッケルコルトンプラザ/千葉
1990 「MM21ストリートギャラリー」??a???攀???t?????楯??みなとみらい21地区/横浜、神奈川
「Three Nations Art Exhibition」ペニンク邸/東京
1991 「風の造形展」すみだリバーサイドホールギャラリー/東京
1995 「SMALL SIZE COLLECTION」ギャラリーなつか/東京
1996 「VOCA‘96」上野の森美術館/東京
「美術の内がわ外がわ」板橋区立美術館/東京
「昭和シェル石油現代美術賞」東急Bunkamuraギャラリー/東京
「旺玄展」東京都美術館<佳作賞>
1997 「VOCA‘94‐‘96受賞作品展」第一生命ギャラリー/東京
1998 「現代作家美術展 いのち・かたち」KSPギャラリー/神奈川
1999 「メディテーション‐真昼の瞑想」栃木県立美術館
「旺玄展」東京都美術館<努力賞>
2001 BHARAT BHAVAN INTERNATIONAL BIENNIAL OF PRINT ART2001/INDIA
2003 第9回 浜松市美術館 版画大賞展<奨励賞>/浜松
2004 「VOCA1994‐2003 10年の受賞作品展」大原美術館/倉敷
2005 KIAF2005(韓国国際アートフェア)/韓国 ソウル
2006 KIAF2006(韓国国際アートフェア)/韓国 ソウル
「アートとともに―寺田小太郎コレクション―」府中市美術館/東京
「VOCAに映し出された現在」宇都宮美術館/栃木
Transform―Artists Created by Their works「井Art」ギャラリー/上海・中国
 
パブリックコレクション  
第一生命保険相互会社
府中市美術館
東京オペラシティギャラリー 他

 

・・・今展は第一生命南ギャラリー【〜12月22日(金)まで。東京都千代田区有楽町1-13-1 DN21 TEL 03-5221-3242 12:00-18:00】と同時開催されていますが、「VOCA展'96」で<VOCA奨励賞>を受賞されたことを契機として展覧されているのでしょうか。

はい。VOCA展の受賞者ということで、今回で3回させて頂いております。

・・・ギャラリー椿では、162(cm)角の作品と小品を展示。第一生命南ギャラリーは、194(cm)角の作品1点と162(cm)角の作品で構成されていますが、2会場の作品の分け方はどのような形で、また正方形にこだわる理由というのは・・・。

第一生命南ギャラリーでは162(cm)の正方形の作品を中心に展示しようと思っていたんですけれど、724(蓮の花)の作品を展示したスペースは、かなり離れて見ることができるので大きい作品にしたかったんです。実際は長方形の方が構図が完結しやすいと思うんですけれども、正方形にしているのは、長方形よりも自分が描きたい中心部をクローズアップすることができるからだと思います。

・・・どの作品も花心の部分に目が惹きつけられますが、第一生命南ギャラリーに展示された作品の方が、より花心が強調されているように思うのですけれども・・・。

どちらも同じ気持ちで描いているので違いはないと思いますが、2会場の空間を考慮して、第一生命南ギャラリーにはビビットな作品を、ギャラリー椿にはふわっとした柔らかいイメージの作品を展示する形にしました。

・・・空間の違いによって色の見え方が違うのは面白いですね。

2会場で照明設備は若干違いますが、ライティングはできるだけ自分が描いていた時の状況に設定するようにしています。色は光によって変化しますから、アトリエでは日が暮れてからも作業はしておりますが、色について大事なところは、自然光が入る時間帯に仕事をしようと心がけています。

・・・2つの会場を歩くことで花のいろいろな表情を楽しむことができますね。ただ変な言い方に聞こえるかもしれませんが、花を描かれているんだけれども花ではないといいますか。ギャラリー椿に置かれている94年のリーフレットを拝見すると、螺旋を描きながら中心部へ向かう構図の先に見えるのは、ある意味宇宙のようにも、異次元の空間のようにも見えて、花の原型を見た思いがしました。

イメージしている部分は昔から変わってはいないんです。

・・・核になる「形」は、2005年のインタビューで話されていた「何かをそう〜と持つときの手の印象」だと思うのです。それがあるときは無機的な形であったり、あるときは花や果物であったり、また風景であったり、歳を重ねるごとに、いろいろと変遷してはいるんだけれども、基本となる核の部分は変わってはいない。それを言葉にするのは難しいけれども、例えば星雲の中心部に核融合の火が灯り衝突と合体を繰り返して、生も死も内包した人知を超えた何かが誕生するようなイメージではないのかと・・・だから花の中心に人は惹きつけられるのではないかと思うのです。

言葉にするのは苦手なんですが、まさにそうかもしれませんね。


第一生命南ギャラリー

・・・ただ見る人間は勝手ですから、無機質の抽象形態よりも、花の作品の方が惹かれやすいようにも思います。

でもモチーフを花にしてしまうと、自分の思っていないことを想像されるのではないかという恐れを感じます。皆が知っているものを描いたことによって、イメージが多様化されてしまうといいますか、でも描きたくて描いてしまったんだから、まぁ、いいかなって(笑)。描く方も見る方も自由に思うものだから・・・。例えば「これは菊ですかと聞かれて、菊を描いたわけではないんですけれども」といってしまうと、長く説明しなくてはならなくなるけれど、「はい、菊です」というのでもいいかなって、それに明日のことは分からないですから、今日は今日で、素直な気持ちで描ければいいかって思うんです。

・・・最後に今展は2004年以来2年ぶりになりますが、総括されると如何でしょうか。

描くには1年半掛かっていますけども、その前から資料を集めたり、取り留めもなく考えたことがこういう形になった感じです。2年という時間が、私にとってはとても良かったと思います。今はデジカメが面白いから、何を描こうか選んだりトリミングしたりそこを基に違う形を創ったり、楽しみながら描いたものです。いろいろな方に見て頂けるとうれしいと思います。

〜12月6日(水)まで。

  

(c)TOMITA YUKIKO